2012/03/29

日本語教育学習者派遣交流事業 報告会を実施

中国・広州市で3月初旬に実施した、日本語教師派遣事業の報告会を実施しました。                                       この事業は、日本語教師を目指す福岡市民の方々が広州市内の大学で模擬授業の実施や学生との交流を行うというもので、今年は4名の方を派遣しました。                                       中国の学生が勉強熱心だというよく耳にする話だけでなく、持参した印刷物の中でファッション雑誌やアニメ本よりもスイーツのチラシが受けたという話、あやとりの仕方が日中で同じだった話など、興味深いお話も伺えました。
 今回がきっかけでできたご縁が、長いお付き合いとなりますように期待しています。これからも、福岡市姉妹都市委員会はこのような市民同士の交流の機会づくりを進めていきます。

USオークランド青少年交流訪問団の同窓会が開催されました

今年、福岡市はUSオークランド市と姉妹都市締結50周年を迎えます。  福岡市とUSオークランド市とはこれまで様々な交流を行ってきておりますが、1970年からはじまり現在も続いている青少年交流訪問団もその一つです。                                          2002年に、この交流事業の参加者を中心に福岡・USオークランド友好協会(FOFA)が結成されましたが、この度、姉妹都市締結50周年を記念して、同協会主催で歴代参加者の同窓会が開催されました。         当日は、第一回目の青少年交流訪問団の参加者も出席され、1ドルが300円以上していた当時のアメリカ訪問エピソードを披露していただきました。                                            最近の(若い)参加者とも世代を超えた交流が生まれ、50周年を機にUSオークランド市との交流が益々盛んになっていくことが期待されます。
      貴重な過去の派遣時の写真なども会場に展示されました。
                     参加者の皆さん

2012/03/08

第3回広州派遣報告

姉妹都市である広州市に福岡市から派遣されている柴田さんより、現地の広州情報をお届けします。

皆さんこんにちは。
広州は旧正月を経て、市内は通常通りの機能を取り戻しました。今回は初めに中国の伝統行事である旧正月のお祝いのことを少し紹介したいと思います。
今年は1月23日が旧正月にあたりました。中国ではこの時期に玄関に花を飾り、新年を迎える習慣があります。私は地元の方の薦めにより、花市に足を運びました。この花市は広州市の各区で開かれており、比較的空いているという荔湾区の花市に行ってきました。しかし、想像以上に人が多く、これが中国で言えば空いている方ということに、改めて規模の違いを感じました。この花市で売られているものは桃の花を始め様々な種類の花です。一緒に行った中国人の学生は、花は既に家族が購入していると言って、何も購入せず、1年に1回しか行われない花市の雰囲気を楽しんでいるようでした。日本で言うと縁日のにぎわいに近いものだと思います。


私のことをお話しすると、今年の旧正月はこちらで過ごしました。事前に聞いていた通り、この時期はほとんどの人が帰省するため、通学する大学周辺のほとんどの店は開いておらず、生活面では不便を強いられました。しかし、市内の中心部は通常通り営業をしていたので、中心部まで出て買い物ができました。こういう点では日本と一緒でした。その後、戻ってきた学生たちに会うと、時折以前よりも太っている学生をみかけることもあり、日本で言う正月太りも一緒であると思いました。
さて、今回は、旧正月のほかに、11月に実施された市議会訪問団の広州訪問、在広州総領事館主催によるJapan day、モーターショー、そして交流活動「どんたく文庫」についてお届けします。

福岡市議会が広州訪問
期間:平成23年11月14日~18日

福岡市議会と広州市人大は隔年で相互訪問を行っており、今年度は福岡市議会が広州市へ訪問する年でした。今回は、広州市と珠海市へ訪問することになっており、私は広州市の視察に同行しました。
まず、人大や広州市役所の表敬訪問を行った後、アジア大会の会場付近で発展が目覚ましい花城広場、そして広州タワーなどを視察しました。

二日目には「都市景観行政について」をテーマに交流協議を行いました。この場には、広州市側では常任委員会副主任のほか、建設や林業関係などの副主任・副局長が参加しました。両市でテーマにそった発表を行い、その後質疑応答の時間も設けられ、活発な意見交換が行われました。
全日程の中で、議員の方々はアジア大会において目覚ましく発展した広州市のまちづくりを、福岡市に持ち帰って今後の市政に活かしたいと語られていました。


Japan day
期間:11月19日 
場所:広州花園酒店

 毎年開かれるこのJapan dayは日本の企業や自治体が参加し、対日理解の促進・日中友好を目的としたイベントです。事前に入場券が配布され、当日は入場券を手に入れた方だけが入れる仕組みとなっています。
 会場では、商工会議所による餅つき大会や、広州婦人会による折り紙教室、日本人といろいろなテーマで日本語を話す日中交流サロン等が開かれました。食品紹介ブースもありますが、今回は震災の影響で日本産の食品の持ち込みが制限されていることから、限られたものしか試食することが出来ませんでした。しかし、おはぎやカップラーメン、飲料などの食品関係のブースは大人気でした。

福岡市は、福岡県・佐賀県・沖縄県などの自治体と共に観光ブースを設け、PRを行いました。来場者は博多人形や博多織などの伝統的なものに興味津々で、「何で作られているのか、どこに飾るのか」など質問を投げかけてきました。またJapan dayの前月に開催された新入生歓迎会(前回の報告書に記載)に来てくれた日本語を専攻する大学生も来てくれて、福岡のことに興味を持って来てくれたのが印象的でした。


2011日系自動車部品展示会(広州モーターショー)
期間:平成23年11月22日~24日
場所:広州国際会議展覧センター

モーターショーは福岡でもお馴染みですが、広州ではもっと大規模に行われています。広州には日本の自動車メーカーである本田技研工業、日産自動車、トヨタ自動車があり、自動車生産基地として注目を集めています。広州のモーターショーでは中国では唯一の日系自動車部品部門展示会(以下JAPPE)が同時に開かれます。今回博多港ふ頭株式会社が部品部門にて出展していたので、伺いました。
2005年から始まったJAPPEは自動車の様々なパーツを取り扱う企業がブースを出展しています。中国国内でも自動車の生産が高まっており、部品関係も大きな需要があるといえます。

同時に開催されているモーターショーの会場はより多くの人でにぎわっています。純粋に車好きの方も来場しているとは思いますが、目立つのは車のそばに立っているモデルをカメラに収めようとしている人々です。一眼レフは勿論のこと、脚立などを抱えて、懸命に撮っている姿が印象的でした。

近年、報道されている通り、中国では自動車の生産及び販売は世界 首位と言われています。街中でも高級車が走っており、生活の移動手段としてだけでなく、娯楽の対象としても人々には考えられているようです。こういった展覧会に足を運ぶことで、中国の現代をまさに肌で感じることが出来ることを嬉しく思います。

どんたく文庫について
福岡市は広州市と数多くの交流活動を行っていますが、日本語を学ぶ学生が日本の本に触れる機会が少ないことを知り、昨年の夏に福岡市姉妹都市委員会が会員を中心に図書の寄贈を呼びかけました。そして、多くの企業・個人の方から寄贈してもらい、今回なんと803冊の本が集まりました。

今回の本は、事前に、学生に対してどんな著書を読みたいか等を記載したアンケートを取って、それをもとにリストを作成して寄贈を呼びかけているので、学生たちの読みたいものが集まっているという仕組みになっています。
 先月、本がすべて到着したので、設置を行いました。学生たちからは、「日本語の勉強に使いたい」「たくさん読みたい」「福岡の皆さんありがとう」など喜びの声が上がっていました。
 私も同じ大学で学ぶ身として、こういった有名作家の本が直接手に取ることができる環境を勉強に役立ててもらい、福岡をもっと身近に感じていただければと心から思います。ご協力していただいた皆様、本当にありがとうございました。

集まった本<上位人気作家・作品>
・村上春樹「ノルウェイの森」「海辺のカフカ」「1Q84」
・東野圭吾「白夜行」「容疑者Xの献身」
・夏目漱石「吾輩は猫である」「坊っちゃん」

寄贈していただいた企業・団体(順不同・五十音順)
株式会社テレビ西日本、九州電力株式会社、KBC九州朝日放送株式会社、トヨタ自動車九州株式会社、
博多港ふ頭株式会社、福岡市農業協同組合、福岡市

2012/03/05

広州日本語弁論大会の福岡市長賞受賞者・楊さんのホームステイ感想文              ~福岡、思い出巡り~

先日ホームステイ体験をされた楊楚芝(よう そし)さんから感想文が届きました。心温まる思い出が綴られています。是非ご一読ください。

福岡、思い出巡り 楊楚芝(よう そし)

 つい一週間前はまだ福岡にいたのに、今、広州にいることに気づくと、思わずぼんやりしてしまうことがこの間よくあるのだ。そして、福岡にいた写真をながめながら、懐かしい思いで、胸がいっぱいになる。
 福岡に行く前にはあまり心配してはいなかったが、飛行機から降りると、まわりの人達が皆日本語でしゃべっているのを見て、はじめて、ここは日本だ、ということを実感した。言葉の意味は一応知っているとはいえ、文化も習慣もまったく違っている国だから、うまくいけるかな、と不安が湧いてきて、ふっと心細くなった。でも、その不安は長続きはしなかった。
 福岡に到着した日の夜、疲れきったようで、ホームステイのホストの田辺さんは、つい居間で寝てしまった。大変忙しかったのに、外国人の私のことまでいろいろ気をつかってくれたので、無理もないことだ。だが、その時、寝ている田辺さんの姿がとても愛しくて、この一期一会の出会いを大切にしなきゃ、と自分に言いかけながら、それまでの不安もどこかに消えてしまった。
 翌日、私への「初プレゼント」、雪が降ってきた。雪を見たことのない私はつい時間を忘れてしまって、晩ご飯まで子供達と一緒に雪合戦をし、少し変わった雪だるまも作った。福岡では、雪がめったに積もらないそうで、ラッキーだなと思わずにはいられなかった。
 その夜、田辺さんが所属する外国語サークルの方々とパーティーをして、一緒に会話を楽しんだ。私が外国人であることを気にもせず、積極的に声をかけてくれる雰囲気は私にとって、とてもありがたいものだった。人と人とのコミュニケーションに、何よりも心が一番大事だ、ということも教えてくれたのは皆の優しさだった。それは、後で中国語学習サークルに行った時も強く感じられたことだ。そして、中国から離れて、皆と一緒に中国語を勉強しているうちに、中国人が普段から使いこなしている文法がかえって面白くなって、皆の情熱にも感心した。私もそのように日本語を勉強してきたよね、と、その場の争いみたいな討論がどうも懐かしかった。
 一番楽しかったのは、やはり大好きな電車に乗って、筑後吉井までお雛様巡りを見に行く短い旅だった。同行の田辺さんは、あそこに行ったことがなかったと言い、二人で街をぶらぶらした。あちらこちらに静かに座っているお雛様は街の安らぎを守り続けていて、ちょうど平日なので、人が少なかったから、きれいに整えた街には二人しかいないことを意識すると、時間がまるで止まってしまったようだ。晴れてゆく空からさしてくる日差しが、ちょっと眩しかったけど、温かかった。一度でいいから、そのような風と陽光だけの遊び場みたいな別世界にいたい、という長年の願いはようやく電車へのときめきと共に叶い、夢でも見ているのか、とドキドキしてしまった。
 その間、福岡市役所の井上さんとも仲よくなり、博多人形を作ったり、古いお寺を巡ったり、楽しい時間を過ごした。外国にいたら、何もかもが新鮮で、シャッターを切るのに忙しかった。優しい皆のおかげで、外国人としてすべきことを思う存分してきた。それに、広州に帰る前には、田辺さんのお友達に振り袖を着せてもらって、今まで着物は似合わなかった私は、なんだか成人式みたいな気分でいっぱい写真をとった。
 今振り返ってみると、日本人の先生が言ったとおり、福岡は本当に美味しい街だ。水炊き、お好み焼き、もんじゃ焼き、ラーメン、カレーライス、オムライス、辛子明太子、刺身、本当にいろいろ食べた。それに、毎朝、田辺さんが和食を作ってくれて、特に味噌汁はとても美味しくて、幸せだった。田辺さん達の親切と優しさのおかげで、帰る時はすっかり家族の一員となり、なかなか帰りたくなかった。一緒に食事をしたり、遊んだり、しゃべったり、テレビを見たり、昼寝をしたりしていた新しい家族のことは、これからも一生忘れられない宝物だと思う。
 考えてみれば、福岡にいた自分はまるで別人のようだった。素直で、わがままで、好きなことでさえあれば、やり放題ぐらい一日中はしゃいでいて、田辺さんにも、井上さんにも、きっといろいろ迷惑をかけただろう。それをどうしても今まで頭の中に住んでいる自分とは重ね合わせないのだ。それまでは、もっと慎み深く、もっと静かな人間なはずだということをよく知っているからだ。人は誰でも新しいところまで行くと、新しい自分を見つけ出すことができると、誰かがそう言ったが、もし今度の旅先は福岡でなければ、そんな自分を見つけ出すことはたぶんできなかったかもしれない。それくらい、包容力のある福岡は不思議なところだ、と私は時々思っている。
 福岡に行ってよかった。すてきな皆様と出会ってよかった。だから、さよならとは言えない。必ずいつかまた来るよ、福岡。

筑後吉井へおひなさま巡りの旅(左より、楊さん、ホストファミリーの田辺さん)